66 免疫グロブリンで正しいのはどれか。
1.IgG は胎盤を透過する。
2.IgM は唾液に含まれる。
3.IgD は肥満細胞を活性化する。
4.IgA は血漿中に占める割合が最も多い。
5.T細胞が抗原の刺激を受けて産生する。
答え
1
1.〇 IgG は胎盤を透過する。 これは正しいです。IgGは唯一胎盤を通過できる免疫グロブリンで、胎児は母体から受け継いだIgGによって感染から守られます。
2.× IgM は唾液に含まれる。 これは誤りです。唾液に含まれる主な免疫グロブリンはIgAです。IgMは主に血液中に存在します。
3.× IgD は肥満細胞を活性化する。 これは誤りです。IgEが肥満細胞や好塩基球を活性化し、アレルギー反応を引き起こします。IgDの機能はまだ完全には解明されていません。
4.× IgA は血漿中に占める割合が最も多い。 これは誤りです。血漿中に最も多い免疫グロブリンはIgGです。IgAは主に粘膜表面に存在します。
5.× T細胞が抗原の刺激を受けて産生する。 これは誤りです。免疫グロブリンはB細胞が抗原の刺激を受けて産生します。T細胞は細胞性免疫に関与します。
67 肝臓の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.血球の産生
2.胆汁の貯蔵
3.尿素の生成
4.薬物の代謝
5.グルカゴンの分泌
答え
34
3〇 尿素の生成: 肝臓は、体内で発生したアンモニアを毒性の低い尿素に変換し、腎臓から尿として排出する役割を担っています。
4〇 薬物の代謝: 肝臓は、薬物を体内で分解・無毒化し、排出されやすい形に変換する重要な役割を担っています。
その他の選択肢について
血球の産生: 血球の産生は主に骨髄で行われます。
胆汁の貯蔵: 胆汁は肝臓で生成されますが、貯蔵は胆嚢で行われます。
グルカゴンの分泌: グルカゴンは膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌されます。
68 同一の臓器から分泌されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
1.アルドステロン エリスロポエチン
2.グルカゴン ガストリン
3.バソプレシン オキシトシン
4.パラトルモン カルシトニン
5.レニン コルチゾール
答え
3
69 エネルギー代謝で正しいのはどれか。
1.基礎代謝量は安静時代謝量より大きい。
2.安静時代謝量は体重減少により低下する。
3.呼吸商は糖質の燃焼が多くなると低下する。
4.代謝当量〈METs〉は基礎代謝量を基準にしている。
5.エネルギー代謝率〈RMR〉は安静時代謝量を基準にしている。
答え
2
1.× 基礎代謝量は安静時代謝量より大きい。 → 誤り
基礎代謝量は生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量であり、安静時代謝量は安静時のエネルギー消費量です。安静時代謝量には基礎代謝量に加えて、食事誘導性熱産生(DIT)や体温維持などが含まれるため、安静時代謝量の方が大きくなります。
2.〇 安静時代謝量は体重減少により低下する。 → 正しい
体重が減少すると、エネルギー消費を行う組織(特に筋肉)が減少する可能性があります。これにより、安静時のエネルギー消費量も低下します。
3.× 呼吸商は糖質の燃焼が多くなると低下する。 → 誤り
呼吸商は、体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の体積比です。糖質の燃焼が主になると呼吸商は1に近づき、脂質の燃焼が主になると呼吸商は0.7に近づきます。
4.× 代謝当量〈METs〉は基礎代謝量を基準にしている。 → 誤り
METsは、安静時のエネルギー消費量を基準にしています。安静時のエネルギー消費量は、基礎代謝量に加えて、体温維持や姿勢保持など、生命維持に必要な最小限の活動におけるエネルギー消費も含みます。したがって、METsは基礎代謝量よりも少し大きい値を基準としています。
5.エネルギー代謝率〈RMR〉は安静時代謝量を基準にしている。 → 誤り
エネルギー代謝率(RMR)は安静時代謝量を基礎代謝量で割った値です。
重要なポイント
基礎代謝量: 生命維持に必要な最低限のエネルギー消費量
安静時代謝量: 安静時のエネルギー消費量(基礎代謝量 + DIT + 体温維持など)
呼吸商: 体内で消費された酸素と排出された二酸化炭素の体積比
代謝当量(METs): 活動時のエネルギー消費量の指標。1METsは安静時のエネルギー消費量に相当
エネルギー代謝率(RMR): 安静時代謝量を基礎代謝量で割った値
70 筋と下顎の運動の組合せで正しいのはどれか。
1.咬 筋 下 制
2.顎二腹筋 挙 上
3.外側翼突筋 前 突
4.内側翼突筋 後 退
5.オトガイ舌筋 側方移動
答え
3
各筋の働きと下顎の運動の関係は以下の通りです。
咬筋: 下顎の挙上(口を閉じる)
顎二腹筋: 下顎の下制(口を開ける)
外側翼突筋: 下顎の前突(下顎を前に出す)・開口・側方運動
内側翼突筋: 下顎の挙上(口を閉じる)・側方運動
オトガイ舌筋: 舌の運動に関与し、下顎の運動には直接的には関与しない
よって、選択肢の中で正しい組み合わせは 3 のみとなります。
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