問題66 脂質の消化吸収について正しいのはどれか。
1.胆汁は胆囊で生成される。
2.胆汁酸はコレステロールから生合成される。
3.トリプシンがトリグリセリドを分解する。
4.Oddi括約筋の弛緩により胆汁が空腸へ放出される。
5.ミセル内の脂質消化物は輸送蛋白により小腸上皮細胞内へ取り込まれる。
答え
2
1.× 胆汁は肝臓で生成される
2.〇
引用文献:からだがみえる人体の構造と機能第1版P628 MEDICA MEDIA
3.× トリプシンはタンパク質を分解する。
トリグリセリド(TG)は、肉や魚、食用油などの食品や体脂肪の大部分を占める物質で、中性脂肪とも呼ばれます
引用:ナース専科 https://knowledge.nurse-senka.jp/19999/
4.× Oddi括約筋の弛緩により膵液・胆汁を十二指腸へ放出する
引用:中外製薬 https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/medicine/karada/karada014.html
5.× 脂質の大部分は中性脂肪(トリグリセリド)として摂取され、消化酵素リパーゼの作用で脂肪酸とグリセリンに分解され、小腸絨毛上皮細胞から吸収されます
引用:田辺三菱製薬 https://hc.mt-pharma.co.jp/ichoyaku/
問題67 排便機構で正しいのはどれか。
1.排便中枢は第5腰髄にある。
2.S状結腸に糞便が到達すると便意を感じる。
3.直腸壁からの求心路は陰部神経を経由する。
4.骨盤神経の刺激で内肛門括約筋抑制が起こる。
5.大腸内容物を肛門側に輸送するのは分節運動である。
答え
4
1.× 2-4仙髄
2.× 直腸からの刺激で便意を感じる
3.× 求心路は骨盤神経
4.〇
5.× 蠕動運動
小腸を食物が通過する時、蠕動運動、分節運動、振子運動が行われています。
これらの運動を行うのは、小腸の外側にある縦走筋(長軸方向での収縮)と内側の輪走筋(円周方向での収縮)です。
蠕動運動は内容物を大腸に向けて移送し、分節運動と振子運動は内容物と消化液を混ぜ合わせます。
分節運動が一定時間続くと、次に蠕動運動が起こり、蠕動運動が止むと分節運動が起きるというように、交互に運動をくり返しながら、毎秒2〜2.5cmの速さで内容物を移動させていきます。
問題68 月経について誤っているのはどれか。
1.分泌期は14日間である。
2.月経期は基礎体温が高温相になる。
3.月経期は子宮内膜の機能層が剝離する。
4.子宮内膜の増殖は卵胞ホルモンの作用による。
5.増殖期には子宮内膜の厚さは約5mmとなる。
答え
2
1.〇
2.× 低温相
3.〇
4.〇
5.〇
問題69 エネルギー代謝で誤っているのはどれか。
1.安静時代謝量は基礎代謝量より小さい。
2.基礎代謝量はホルモンの影響を受ける。
3.安静時代謝量は体重減少により低下する。
4.呼吸商は脂肪の燃焼が多くなると低下する。
5.代謝当量単位は酸素3.5mL/kg/分の摂取量を基準としている。
答え
1
1.× 安静時代謝量は基礎代謝量の1.2倍
2.〇 基礎代謝量は,甲状腺ホルモンの影響を受ける。
3.〇 安静時代謝量は、筋肉が約2割を占めています。加齢とともに筋肉量などの除脂肪量が減少するため、総エネルギー消費量が変わってきます。
4.〇 呼吸商とは、酸素消費量に対する二酸化炭素排出量の体積比です。脂肪を多く燃焼させると、酸素の消費量に対して二酸化炭素の排泄量が少なくなるため、呼吸商の値が減少します。
5.〇 代謝当量(Metabolic equivalents)の略であるMETs(メッツ)は、運動強度を表す単位です。METsは、運動時の酸素消費量を安静時の酸素消費量で割った数値です。たとえば、成人が座って安静にしている時の酸素摂取量(3.5ml/kg体重/分)を1METsとして、活動時の酸素摂取量が安静時の何倍であるかにより、身体活動の強度を表します。
問題70 右下肢の運動の様子を図に示す。関与する主な筋はどれか。
1.膝窩筋
2.大二頭筋
3.薄筋
4.半腱様筋
5.縫工筋
答え
2
1.× 膝窩筋は、膝関節の裏にある小さな筋肉で、膝関節の屈曲と内旋に作用します。
2.〇 大腿二頭筋の作用は、股関節の伸展, 膝関節の屈曲・外旋です。
3.× 薄筋の作用は、股関節内転、膝関節を屈曲・内旋です。
4.半腱様筋の作用は、股関節の伸展、膝関節の屈曲・内旋です。
5.× 縫工筋の作用は、股関節の屈曲・外転・外旋、膝関節の屈曲・内旋です。
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