第58回【共通】午後 問題86~90

第58回(2023年)

問題86 遠城寺式乳幼児分析的発達検査において、生後12 か月以前に観察されるのはど
れか。2 つ選べ。
1. 走る。
2. 3 語言える。
3. 人見知りをする。
4. 積み木を二つ重ねる。
5. コップを自分で持って飲む。

答え

35
1.✕ 1歳4ヶ月から1歳6か月
2.✕ 1歳から1歳2ヶ月
3.〇 11ヶ月
4.✕ 1歳4ヶ月
5.〇 11ヶ月

問題87 ICF における「参加」の評価に最も関連する情報はどれか。
1. 教育歴
2. 住環境
3. 職業適性
4. 認知機能
5. セルフケア能力

答え

3
1.✕ 個人因子:その人固有の特徴をさします。
2.✕ 環境因子
3.〇
4.✕ 心身機能
5.✕ 活動:活動は個人レベルで生きることの側面を捉えているものを指します。具体的には、歩く、食事をする、服を脱ぐといった、生きるための基本的な動作です。

問題88 関節リウマチで起こりにくいのはどれか。
1. オペラグラス変形
2. 尺側偏位
3. スワンネック変形
4. フォーク状変形
5. ボタン穴変形

答え

4
4以外はリウマチの代表的な変形です。

4.橈骨遠位端骨折による変形です。

問題89 CRPS type Ⅰに分類されるのはどれか。2 つ選べ。
1. 幻肢痛
2. 視床痛
3. 肩手症候群
4. Sudeck 骨萎縮
5. 帯状疱疹後神経痛

答え

34
1.✕ 幻肢痛は、切断された四肢の位置に痛みを感じる現象です。幻肢痛は、手や足を失ったことに脳が適応できないために生じると考えられています。
2.✕ 視床痛は、脳卒中後中枢性疼痛(CPSP)とも呼ばれ、中枢神経内の知覚求心路系の障害によって発生する痛みです。脳卒中患者の8~11%に発症します。
3.〇 肩手症候群は,外傷や片麻痺後に肩関節と手指の疼痛と腫脹,運動制限などを示す原因不明の疾患です。国際疼痛学会ではCRPS type1(CRPS1)に分類されています。
4.〇 Sudeck骨萎縮は、打撲や骨折などの外傷によって骨が急性に萎縮する症状です。CRPS type1です。
5.✕ 帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹を発症したときには正常であった神経線維が、ウイルスによって傷つけられてしまうことで発症すると考えられています。
帯状疱疹後神経痛は、ウイルスによって神経が傷ついた結果、神経の過剰な興奮や自発痛、痛みを抑制する経路の障害などが起こり、これが原因となって、痛覚過敏やアロディニアなどが起こるとされています。

問題90 脳梗塞で正しいのはどれか。
1. 脳動脈瘤の合併が多い。
2. 我が国の死因の第1 位である。
3. 心房細動は脳塞栓の原因となる。
4. くも膜下出血に比べ、発症後の死亡率は高い。
5. 原因に関わらず抗血小板薬の投与が行われる。

答え

3
1.✕ 脳梗塞は通常、動脈内で血液が凝固し、または塞栓物が動脈に詰まることによって発生します。脳動脈瘤は、血管の壁の膨らみであり、それ自体が脳梗塞の主な原因ではありません。したがって、脳梗塞と脳動脈瘤の合併は通常見られません。
2.✕ 死因1位:がん 2位:心疾患 3位:老衰 4位:脳血管障害
3.〇 心房細動は心臓の異常なリズムであり、これによって心房からの血液が不規則に送り出され、血栓が形成されやすくなります。この血栓が脳の動脈に詰まることで脳梗塞が引き起こされることがあります。
4.✕ くも膜下出血は脳出血の一種であり、急性かつ重篤な状態であるため、発症後の死亡率が高い傾向があります。脳梗塞は通常、急性の症状があるものの、くも膜下出血よりも比較的予後が良好です。
5.✕ 脳梗塞の場合、抗血小板薬の投与が行われることがありますが、これは全ての患者に対して一律ではなく、患者の具体的な状態や原因により異なります。

NHK:「くも膜下出血の原因「未破裂脳動脈瘤」の症状と治療法」
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_389.html

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