問題81 Erikson の発達段階で成人前期に獲得すべき課題はどれか。
1. 勤勉性
2. 自律性
3. 親密性
4. 生殖性
5. 統合性
答え
3
問題82 脳卒中患者の歩行自立と関連が最も少ないのはどれか。
1. 半側空間無視
2. 両側性片麻痺
3. 深部覚障害
4. 注意障害
5. 失語症
答え
5
1.✕ 半側空間無視は、左右の空間を認知できず、左半分または右半分の空間がなくなってしまっている状態です。そのため、段差や壁に気づかないことが考えられます。
2.✕ 両側に麻痺があれば歩行自立の阻害因子になります。
3.✕ 深部感覚が障害されると、関節の位置や運動方向、筋の出力の程度などの知覚が難しくなります。そのため、足を高く上げてバタバタと鶏のように歩くことにより、感覚を代償しようとしているのです
4.✕ 注意障害は、歩行能力獲得の阻害因子の一つです。注意障害により、体のバランスが崩れたり、歩行パターンの獲得に時間がかかったりするためです。また、環境や支持面の変化に応じた新たな動作の獲得も阻害されると考えられます。
5.〇
問題83 頸髄損傷完全麻痺(第6 頸髄節まで機能残存)の上肢機能で可能なのはどれか。
2つ選べ。
1. 小指の外転
2. 母指の内転
3. 手関節の背屈
4. 肘関節の屈曲
5. 中指DIP 関節の屈曲
答え
34
1.✕ T1機能残存レベル
2.✕ C8-T1機能残存レベル
3.〇 C6機能残存レベル
4.〇 C5機能残存レベル
5.✕ C8機能残存レベル
問題84 痙縮が出現し得るのはどれか。
1. 筋強直性ジストロフィー
2. Guillain-Barré 症候群
3. 多発性筋炎
4. 多発性硬化症
5. 腕神経叢麻痺
答え
4
1.✕ 筋強直や筋力低下、握った手が開きにくくなったり、固い物が噛みにくくなったり、転びやすくなったりします。
2.✕ 末梢神経の障害によって筋力低下やしびれが現れることがあります。
3.✕ 筋肉に炎症が起きる病気です。 症状としては、力が入らなくなったり、疲れやすくなったり、筋肉が痛くなったりします。
4.〇
5.✕ 末梢神経の障害によって筋力低下が現れます。
痙縮は、脳や脊髄の病気により、「筋肉を収縮させる指令」と「筋肉を緩ませる指令」が体にバランスよく伝わらなくなってしまうことが原因とされています。痙縮では、筋肉に力が過剰に入りやすくなってしまい、手足が動かしにくくなる状態を指します。痙縮の原因となる疾患には、次のものがあります。
脳性麻痺 頭部外傷 脳血管障害
問題85 Ⅱ型呼吸不全では正常で、Ⅰ型呼吸不全で増加するのはどれか。
1. 1 秒率
2. 肺活量
3. 動脈血酸素分圧
4. 動脈血二酸化炭素分圧
5. 肺胞気-動脈血酸素分圧較差
答え
5
1.✕ 1秒率とは深く胸いっぱいに息を吸った後、一気に吐き出した空気の量に対する、最初の1秒間で吐き出した空気の量の割合のことです。 閉塞しているのかを調べる肺機能検査の測定項目の1つです。
2.✕ 肺活量は肺の総容量を示す指標であり、換気や気体の取り込みと排出に関連する重要な要素です。Ⅱ型呼吸不全では、通常、換気が不足しているため、肺活量も制約される可能性があります。Ⅰ型呼吸不全は通常、酸素供給の問題が中心的であり、換気は比較的保たれています。しかし、肺活量は増加しません。
3.✕ Ⅰ型呼吸不全では、通常、酸素の取り込みが不足しているため、動脈血酸素分圧(PaO2)が低下します。二酸化炭素の排出は問題ありません。
4.✕ Ⅱ型呼吸不全では、通常、換気不足により動脈血二酸化炭素分圧(PaCO2)が上昇し、PaO2は低下傾向です。
5.〇 肺胞気(alveolar gas)と動脈血酸素分圧(PaO2)との差を示す肺胞気-動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)は、呼吸ガス交換の際における肺の効率を反映する指標です。Ⅰ型呼吸不全(低酸素症型呼吸不全)では、通常、この較差が開大することがあります。
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